Art Base Projectとは何か?

ART BASE PROJECTとは何か?

 ART BASE PROJECTの設立についての詳細をブログにて発信しようと考えこの度、当団体のリーダーである石上賢が初めの投稿を行います。初めは少し堅い文章になっていますが、これからアートや思想・哲学、近況についてなど様々投稿していきたいと思っています。よろしくお願いします!

 

 ART BASE PROJECTとは、新しい文明・文化を創るために2016年に結成されたクリエーター集団であり、新しい文化を生み出し、世界中に発信する基地になりたいという思いを込め、Art Base Projectと名付けました。

 

 なぜ、新しい文明・文化を創りたいと考えるに至ったのかを現代文明の欠陥と代表である石上賢の個人的動機の2つの側面から説明します。

 

現代文明の欠陥

 現代の文明は本質的に1つの大きな欠陥を有していると私たちは考えています。それは、全ての文化がそれぞれの分野に分けられ全体を失い、人間が分断されてしまっていることを意味します。

 この分断の歴史は人間の理性の働きに重きを置きすぎたことから端を発したと捉えております。17世紀のフランスの哲学者であるデカルトから始まる演繹的な思考法が、複雑な世界を認識するために全体を個別に理解可能なレベルまで分解させていくことを推し進め、科学技術が発展し今日の文明を創りだしました。しかしながら、理性の発達によって設立した現代文明は人々を結合させ、幸福をもたらしたと言えるでしょうか。私はその質問に懐疑的な一人です。

 さらには、今日AIの発展により人間を人間とたらしめてきた大きな特質である理性が最新の科学技術によって、産業革命により機械が肉体を代替したように、AIが論理を代替しようとしています。

そのような時代に、人間のもう一つの特質である感性の働きにこそ光を当てるべきであると私は信じています。

 感性とは、人間の5感の働きによって自己と他者、自己と世界は一体であることを感じ取る感受性のことを指しています。このような感性の働きにより、現代文明の欠陥である分断を統合・調和に変えられる大きな要素ではないか。そして、この感性が顕著に表れているものこそ、美術や工芸を包含した意味でのアートであると考えています。

 

石上賢の個人的動機

感性を最も感じられるアートは幼少の頃から父が画家ということもあり親しんできました。一方、アートで生活をする過酷さを父の側で見続けきました。そこで、どのようにしたら父の生活が楽になるだろうかと大学時代から考え、国内の展示会だけでなく、イタリアやニューヨークに全く人脈がない中で、ギャラリーを発掘し、個展開催に携わってきました。これまでの経験から、このような苦しい状況は父以外の大半の芸術家や工芸家にも当てはまると感じています。しかし、現代のアーティストの創作活動がままならない状況では、世界に結合と調和をもたらすことはできないと、いてもたってもいられず、アーティストの経済基盤を確立するインフラを創る必要があると考え、ART BASE PROJECTを立ち上げるに至りました。

 このような私の個人的な経験と現代文明の欠陥からアーティストの経済基盤の確立を促す実験を開始する必要があると考えるため、最初のスタートとして、2段階の実験を試みたいと考えています。

 

 第一に、個別のアーティストのプロモーションと展示会を行い、アーティストの創造する作品を感性的価値に着目し世に発信し続けていく。

 第二に、日本をはじめ世界のアーティストの作品、その作品にかける思いやストーリーを総覧できるプラットフォームをつくる。

 現在は第一のプロモーションを中心に従事していますが、2017年1月より本格的に第二のプラットフォームの実現を開始していく予定です。 

 

 

長くなりましたが、最後まで文章をお読み頂きありがとうございます!

これからはこのブログにて私以外のメンバーも投稿していきます。

末長くよろしくお願いします。

 

2017年10月 石上 賢